最近、DX(デジタルトランスフォーメーション)の相談を受けることが多くなり、意外と聞かれるのが「いつ、どこで、DXを学んだの?」という質問。
私がDXを学んだのは2012年頃。「DX」という言葉が流行ってなかった時代で、結果的にやってたことがDX推進だったという感じです。
いつ、どこで、DXを学んだのか、詳しく書いたので是非最後までご一読ください。
キッカケは、レガシーシステムの酷い現場
2009年~2010年頃、東京のIT企業で、いろいろな会社のIT支援をしていた時、酷いレガシーシステムをたくさん見てきました。
表向きキラキラしてて、IT化が進んでそうな大企業であっても、実態は驚くような古いシステムを使っていたりします。古い技術のまま、独自開発を続けてたから、システムの中身はまさにカオス。
仕様に関するドキュメントファイルが何十冊になってるシステムもあれば、ドキュメントがなくなってブラックボックス化しているシステムも多々。どちらにしても保守性が悪いし、拡張性もない。リプレイスするために見積もると「●億円くらい…かな?」といったシステムです。
「要は投資したらいんでしょ?」と思うかもしれませんが、「お金」の問題だけではなく、「時間」の問題もあります。IT技術が進展し、世の中がものすごいスピードで変革してるのにシステムを乗せ換えるのに1年、2年かかる。。。そんな状態では競争力を失います。
と、まぁこうした経験から、システム開発の闇を知ったわけです。
システムはリプレイスしやすい構造で開発しよう
2012年になり私自身がシステム化を進める立場になった時、「システムはリプレイスしやすい構造で開発する」と決めました。
- オンプレミスではなく、クラウドサーバーを使う
- 独自開発するのは、コアなシステムだけ
- アプリケーションは、SaaSやASPを積極的に使う
こうした方針を取れたのは、「システムはできるだけシンプルに、変化に対応できるようにしておく方が良い」と確信していたからです。レガシーシステムの酷い末路を見ていたから当然です。
2013年頃に、オンプレミスを辞めてAWS(アマゾン ウェブ サービス)にサーバーを全台移行したのですが、当時は結構珍しかったと思います。
その後、事業が数年で10倍、20倍という急拡大したのですが、クラウドを多用していたお陰もあり、最新テクノロジーの恩恵を受けながらスムースに拡張対応できました。(成功体験ですね)
データ解析も積極的に取り組んだ
推進していたプロジェクトが急拡大したので、2014年からTableau(タブロー)というBIツールを使ってデータ分析にも積極的に取り組みました。
今でいえば「データサイエンティスト」の仕事なのですが、当時の私は「データサイエンティスト」という職種は知らず、ただただデータ分析して遊んでいる感じでした。
工学部出身で統計とかデータ分析が好きだったから…仕事というか高価なおもちゃ遊びの感覚だったんですよね。
データ分析してて傾向が見つかったら、自動処理する仕組みを設計して、システムを改修する。数値的根拠のある改善を繰り返していました。(今でも Tableau は愛用のツール)
結果的に、やってたことがDX推進だった
と、まぁこんな感じで私はDXを勉強しました。「DXを勉強しよう!」と取り組んだわけではなく、結果的にやってたことがDX推進だったというわけです。
こうした知識と経験があって、DX推進のコンサルティングをさせていただいているのですが…座学だけで伝えるのは難しいぃ~、っと日々頭を悩ませてます。涙
ブラックボックス化したレガシーシステムの酷い末路をみたら…DX推進の重要性が理解しやすいし、変化することを想定してIT化・デジタル化を進めよう。っと絶対なると思います。